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執筆者の写真灯里

9月20日 アンリ・マティス(画家)@スイミング・プール


先日、知り合いのご自邸で開かれたパーティに行く機会があって

ちょっと素敵な美術品と出会ったのでブログに書いておきたいなーと思います♪


その知り合いというのがお医者様のご夫婦で、それはそれは超がつく富裕層なのです。

お家も調度品も、ちょっと普段はお目にかかれないラグジュアリーな雰囲気。

そして、そのご夫妻共に羨ましいほどセンスが良いのです。。


部屋の石壁の石材とか、木の質とか、絵画も照明も

お金かかってますよーって感じじゃなくて、シンプルだけどモノが良さそうという

感じで、こういう物を見極める目とセンス欲しいなぁ~と思う素敵な空間でした。


そのお家には、色んな所に絵が飾ってあって、これまたそれが部屋に対して

ちょうどよいアクセント具合なんですよ!!

その中の一つだったんですが、アンリ・マティスの『スイミング・プール』という切り絵

がすっごく素敵で今回記憶にとどめておこうと心の中にメモリーしました。。



「スイミング・プール」 124×57cm


ホワイトとブルーの潔いコントラストに躍動感を感じます。

マティスがかつてタヒチの海で泳いだ思い出も重ね、泳ぐ人々のイメージ なんだって。

往年の作品とは言え、ほぼ100年前ですよ。

日本はまだモンペにわらじか?モダンやなぁ、ハイカラやなぁ。。


これね、ネットの拾い画像だからアレですが、写真より本物のほうが

数百倍いい雰囲気だから!色の奥行きがちがうのーーー


アンリ・マティスといえば今から150年くらい前のフランス画家。

20世紀を代表するといわれる西洋絵画の巨匠のひとりで「色彩の魔術師」と呼ばれています。


わたし、いわゆるフツーの絵画は見たことがあったんですが、切り絵は見たことがなかったんです。


マティスは、 71歳の時に腸疾患の大手術を受けていて、それ以降体力が落ちていってしまい1940年代以降、切り紙という表現手法を極めていったそうです。 まず助手がグワッシュで塗った紙をマティスがはさみで切り抜き、切り抜いた紙片を組み合わせて配置していくことで一つのフォルムを生み出す。それまでマティスの画家人生はずっと何十年もモデルを前にした絵を描いてきて、往年になってから筆を持てない代わりにこの切り紙という表現を獲得したんですね。晩年の芸術家に新しい感覚と新たなる創造が生まれたことは、きっと喜びだったと思います。


この絵がすごく気になって、帰ってきてから調べたところ、即興的で自由度の高い切り紙絵に魅了されたうちの一人に、長年マティスと仕事をともにしてきたヴェルヴの出版人テリアードという存在がいました。親しい友人でもあった二人は、切り紙絵作品の版画集制作を計画し、1947年に270部限定で「JAZZ」を出版。マティスが感覚的に切り抜き、リズミカルに形を生み出す切り紙絵の創作方法が、即興演奏によってリズムを奏でるジャズ音楽の本質に類似するため、「JAZZ」と名付けられたんだとか。


オリジナルの1947年版は、国立西洋美術館や教育機関に所蔵され、ほとんど市場には流通していませんが復刻版の「JAZZ」は少し扱っているところがあるみたい。


思わぬところに音楽という要素が入ってきて、さらに惹かれてしまう・・!



今からおよそ70年前に制作されたものとは思えない程モダンな作品が多いことに驚かされます。。音楽も絵も、本当に良いものは流行に左右されないよね。



レプリカでも相当のお値段がするので、我が家にお迎えするのは難しそうだけど

展覧会の機会があれば、また見たいなぁと思います。ご縁があるといいなぁ。


灯里





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